ところで、痛みとはなぜ起きるのかあなたは知っていますか?
「ヘルニアがある」「歳だから」「骨粗鬆症」「骨の変形」「神経が圧迫されている」「筋力が衰えている」「骨がズレている」など…
痛みが起きるしくみ 古河市整体フジサワカイロプラクティック
痛みのメカニズム1 痛みは電気信号
痛みの正体は「電気信号」です。
痛みは、何らかの損傷を受けた部分から流れてくる「発痛物質のこと」です。
この発痛物質が体のさまざまな情報を受け取る場所である「知覚センサー」に届くことで、痛みという情報が電気信号化されます。
そして、電気信号化された痛みが脳に届くことで、人は体で「痛み」を認識するのです。
ちなみに、痛みの電気信号を脳が認識しなければ人は痛みを「感じない」のです。
例えば、スポーツの試合中に肘を思いっきりぶつけても無我夢中でプレーしていると痛みを感じません。
しかし、試合が終わったと同時に、ぶつけた肘が急に痛く感じる・・・。
どこか痛い部分があっても、自分が夢中になることに取り組んでいる時は不思議と痛みを感じないという体験をしたことがあると思います。
痛みの電気信号が脳に送られている状態でも、脳が痛みの電気信号を認識しない状態になっている時は痛みを感じないのです。
痛みのメカニズム2 「早い痛み」と「遅い痛み」
痛みには大きく分けて2種類の痛みがあります。
1つは、瞬間的に感じる早い痛みです。
例えば、転んだ時です。
転んだ瞬間は足や手など地面に着いた部分が「イタッ!」と「鋭い痛み」を感じます。
でも、少し時間が経てば瞬間的に感じた「鋭い痛み」はなくなっています。
これが「早い痛み」です。
もうひとつは、そのような瞬間的な鋭い痛みがなくなった後に起こる、「ジンジン」といつまでも続く「鈍い痛み」です。
もしかしたらこの鈍い痛みは1週間ぐらいは持続的に続くかもしれません。
これが「遅い痛み」です。
このように、同じ痛みでも瞬間的な鋭い痛みの「早い痛み」と、鋭い痛みがなくなったあとに持続的にジンジンと続く「遅い痛み」があります。
「早い痛み」は刺激を受けなければなくなります。
問題となるのは持続的にジンジンと続く「遅い痛み」の方です。
多くの方が悩んでいる慢性的な痛みの正体とは、実は「遅い痛み」の方なんですね。
痛みのメカニズム3
「遅い痛み」の正体は、痛みの元となる「発痛物質」です。
「遅い痛み」の正体はブラジキニンという発痛物質です。
ブラジキニンが発生しなければ「遅い痛み」も発生しないのです。
遅い痛みは持続的に脳に伝わります。
持続的に脳に伝わることで交感神経という体と心を興奮させる神経が過剰に働き出します。
交感神経が過剰に働くことで筋肉は緊張し血管を収縮させ血液の流れが悪くなります。
血液の流れが悪くなると体内に酸素や栄養がうまく回らず、筋肉が酸素欠乏状態になって体が冷えてきます。
筋肉内で酸素欠乏が起こると血液からブラジキニンという発痛物質が出てくるのです。
この発痛物質であるブラジキニンが痛みの電気信号となり、神経を伝って、脳に痛みの電気信号が伝わることで「痛み」が感じるようになるのです。
痛みのメカニズム4 内部的な刺激も痛みを発生させます!
ケガや重い荷物を運ぶなどのカラダに負荷のかかる外的な動作や刺激がなくても痛みを感じることがあります。
それは、「怒り」「不安」「恐怖」などの体の内側から起こるマイナス的感情です。
マイナス的感情は交感神経を刺激させ、痛みを引き起こしたり増加させたりします。
日頃から多くのストレスを感じやすい方や溜めやすい方は、脳の内部でマイナス感情が常に繰り返される習慣が出来上がっているため交感神経が常に緊張し、痛みを発生させる外部的刺激がなくても痛みを感じ続けたり、痛みを増加させたりします。
このことは「カラダとココロのつながり」を意味しています。
現代はストレスを感じることが多い世の中と言われています。
不安や怒り、恐怖などのマイナス的感情を感じることで交感神経を興奮させてしまいます。
そして日頃からマイナス的感情、つまり「心のストレス」を持ち続けてしまうことで慢性的な痛みを抱えてしまうのです。
痛みのメカニズム5 慢性的な痛みの悪循環
「腰痛」「肩こり」「頭痛」など、人それぞれ悩んでいる慢性的な症状は違うと思いますが最初はどれも一時的な痛みだったのではないでしょうか?
一時的な痛み、つまり急性的に起きた痛みです。
代表的な急性痛といえば「ぎっくり腰」です。
ぎっくり腰をやってしまうと、寝返りが打てないぐらいの痛みが起こります。
ですが、そんなつらい痛みも数日もすればいつの間にか消えてしまいます。
基本的に人間には自然治癒力が備わっているので急性的に起きた鋭い痛みでも日が経つごとにだんだん痛みが和らぎ、いつの間にか改善していきます。
しかし、ぎっくり腰などの痛みを伴った出来事をきっかけに痛みが何ヶ月も何年も続いてしまう人もいます。
なぜ、痛みが続かない人と痛みが続いてしまう人と分かれてしまうのでしょうか?
それは、痛みに対してあなたが「どう向き合っているか?」が「重要なポイント」になってきます。
痛みがある場合、痛みが続かない人も続く人も、体の方は交感神経が緊張状態になっています。
カラダの痛みで交感神経が緊張しているだけなら日が経つごとに交感神経の緊張も徐々に収まり、自然治癒力の働きによって症状は改善していきます。
数日もすれば痛みが治まるという人は痛みに対してあまりストレスを感じていません。
「休んでいれば良くなる!」「家でゴロゴロしてよう」「時間が経てばよくなる」などとポジティブな考え方や感じ方が出来るのです。
そのおかげで自然治癒力は誰にも妨害されずスムーズに働くことができ体を回復へ導くことができるのです。
一方、痛みが続いてしまう人は痛みに対して「マイナス思考気味」です。
痛みがなかなか良くならないと「不安」を感じてしまったり「イライラ」したり、「怒りや恐怖」を感じてしまうのです。
痛みに対してマイナス感情が結びついてしまうと交感神経はさらに緊張してしまうのです。
それだけでなく、マイナス感情は痛みをさらに増加させ「自然治癒力の働きも低下」させてしまいます。
このように「体と心」の両面に痛みのストレスがかかってしまうと痛みそのものがストレスとなり、常に交感神経の過剰な緊張が起こっているので「痛みの悪循環サイクル」が出来上がってしまいます。
さらに、「痛みの悪循環サイクル」が長く続いてしまうと脳が「痛みの悪循環サイクル」を記憶してしまい、常に痛みを感じる体質になってしまいます。
その結果、慢性的に痛みを感じる慢性症状が出来上がるのです。
慢性痛を抱えている人は「痛みの悪循環サイクル」が脳に記憶されているので、その記憶によって自然治癒力の働きが妨害され、自然治癒力は本来の力をなかなか発揮することが出来なくなっています。
慢性的な痛みから脱出するためには副交感神経を刺激します!
「痛みの悪循環サイクル」にハマっている慢性痛から脱出するためにはどこかでこのサイクルを断ち切らなければなりません。

痛みの悪循環をもう一度、分かりやすく説明します。
知覚センサーがいろいろな刺激により興奮
↓
交感神経と運動神経の興奮
↓
血管の収縮と筋肉の緊張
↓
末梢部分の血流が悪くなる
↓
筋肉や神経などの組織の酸素欠乏
↓
発痛物質の産生
↓
知覚センサーが興奮(痛みが発生する)
これが「痛みのサイクル」です。
このような痛みのサイクルが連続して起こることで痛みの慢性化が起こります。
では、慢性的な痛みから脱出するためにはどうしたらいいのか?
カンタンに言うと、この痛みのサイクルとは「逆のサイクルが起これば良い」わけです。
では、逆のサイクルとはどういうことかというと「体と心」が「リラックス状態になるサイクル」のことです。
副交感神経の働きを刺激するリラックスサイクルが繰り返し起これば良いのです!
副交感神経が優位に働き出すと自然治癒力の復活とともに、血管が拡張・筋肉のリラックス・末梢の血流が促進・組織へ酸素が十分に回るというプラスの変化が起きることで痛みの症状は改善していきます。