むち打ちによる首の痛みで来られたクライアントさんの症例をご紹介します。
Hさんは1ヶ月ほど前に車を運転中に後ろから衝突されむち打ちになってしまいました。
それから気持ち悪さや吐き気、頭痛、首の痛み、腕のしびれ、肩こりなどの症状が出てきています。
整形外科でも「むち打ちだね」と診断されたそうです。

むち打ちの症例

検査

さっそく首の可動域の検査を行っていきます。
Hさんの首を触診し、首の筋肉に「炎症があるか?」を確かめると皮膚の温度は熱くないので「現在は炎症なし」と見て良いでしょう。

次に首の可動域を確かめてみると「顔を上に挙げる」「顔を下に下げる」という2つの動作に対して痛みが強く出ます。
首の筋肉もずいぶん緊張しています。どの方向に首を向けてもつらそうです。
他にもフジサワカイロプラクティックではむち打ちに関わる首の検査を様々な観点から行っていきます。

骨盤の矯正

ムチウチは首だけでなく骨盤も歪むことがあります。
それは後ろから衝突された勢いで首を痛めるだけでなくカラダ全体も前の方へ一瞬乗り出すためその時に骨盤にも衝撃が加わります。
そこでHさんの骨盤の可動域を検査してみると「仙骨」というおしりの骨が尾骨あたりから歪んでいるのが確認できました。

Hさんに首だけなく「骨盤」もムチウチの影響で歪んでいることを説明し、納得いただいたうえで骨盤矯正を行います。
仙骨への矯正方法はカイロプラクティックによる矯正法です。
仙骨はむち打ちの衝撃によって尾骨がある方向が中へ入ってしまい腰側の仙骨が後ろへ来てしまっています。

カイロプラクティックの世界ではこのような仙骨の歪みは「ベースポステリア」と呼びます。
そこでカイロプラクティックのガンステッドテクニックで「ベースポステリア」になっている仙骨を矯正していきます。
仙骨を矯正後、Hさんの仙骨の可動域や歪みを調べると矯正前と比べ動きがついているのが確認できました。

大胸筋の経絡の調整

フジサワカイロプラクティックでは「キネシオロジー」という「体」と「心」の声を聴く技法を取り入れています。
そこで仙骨矯正後はキネシオロジーによる筋反射テストを使ってむち打ちに対しての「体」と「心」の声を聴きながら施術を進めていきます。

筋反射テストを進めていくと左側の「大胸筋」という胸の筋肉に弱化する反応が見つかりました。
どうやら左側の胸の筋肉がバランスを崩しているようです。

キネシオロジーでは弱化を起こしている筋肉を回復させる刺激を選んでいきます。
Hさんの場合、「大胸筋」を回復させる刺激として筋反射テストが応えた反応は「経絡による調整」でした。「大胸筋」に関わる経絡は胃経です。
そこで胃の経絡の走行に沿って10回ぐらいなぞって気の流れを循環させていきます。

胃の経絡を調整後、もう一度「大胸筋」に対して筋反射テストを行うと今度はしっかりとその場を保持できるまで筋肉が回復しています。
この段階でHさんに少し首の動きを確認してもらうと「首を上に向けるのがラクになった」ようです。

首への筋肉、骨格矯正

「大胸筋」の調整後、Hさんの首に少し可動域がついたのでここからむち打ちで痛めた首に対して本格的に施術を行っていきます。
触診の結果、首の骨6番、7番に歪みがあるのを発見できました。
そこでまずソフトなアプローチの矯正を選びある程度首に可動性をつけてから首の6番、7番目に対して矯正を行いました。
矯正後、Hさんに首を動かしてもらい、確かめてもらうと「スムーズに首が動きます!痛みもなくなってます!不思議~」との答えです。

まとめ

その後、Hさんは何回か施術を受ける内に首の痛み、気持ち悪さや吐き気、頭痛、腕のしびれ、肩こりなどはどんどん少なくなっていき今では症状もなく元気に過ごされています。
以上、今回はむち打ちの症例でした。

Hさんの場合も始めは整形外科で観てもらっていたのですが自分が思っていたほどの快復が見込めなかったそうで割と早い間に見切りをつけて当整体へ来られたようです。
もちろんむち打ちを起こしてしまった直後は整形外科などの専門機関を受けてもらうことをおすすめします。
むち打ちで来れる多くのクライアントさんが整形外科や接骨院へ何ヶ月も通っても快復の兆しが見えなく慢性的しているという方がほとんどです。

そのような場合は整形外科ではなく、整体・カイロプラクティックがあなたのお役に立つことが多い場合です。
むち打ちによる問題、長期間、整形外科に通っても快復の兆しが見えない場合は整体・カイロプラクティックの門をたたいてみるのもいかがでしょうか?